2013年6月7日金曜日

飛び込み営業

昨夜某メーカー販社の営業担当者と話をした。彼は、自分の仕事は半年より先を考えないことで、一か月より先は考えないことが望ましい、というようなことを語った。予算達成はそれほどに厳しいということらしい。自虐的で遠回しの体制に対する不満の表明かと思い、それは流して自分の「営業」に関する一番の関心事である「新規見込顧客を獲得する方法」について質問してみた。回答は、「紹介」と「飛び込み」だった。

紹介はまあいい。問題は飛び込みだ。

飛び込みで商談を獲得できる確率は極めて低い、とのこと。うまくその商材を必要としている顧客にぶちあたる可能性はゼロに近いはずなので、当たり前である。しかし、飛び込みは大事と主張は続く。なぜ大事なのか。ゼロではないから。ゼロではないならやる価値はある、と。

自分がマネージャなら、時間をゼロに近い確率のところで使うよりも、いかに確率の高い見込み客を得るにはどうすればいいか考えて欲しいし、営業マンの貴重なエネルギーはその確率の高い見込み客に使われて欲しい、と申し上げたが、そのあたりから議論はうやむやになってしまった。

以下、会話とは無関係の自分の考察。

飛び込みの確率は低いのに加えて、紹介は単なる紹介であるならこれまた確率は低い。その商材に関心を持っている見込先の紹介でないと意味はない。言うまでもないが、紹介も飛び込みも、結局売る側の観点だけで、買う側の観点が欠けているのがよろしくないのである。

話を聞く側の時間と注意力を奪うということに関して想像力が働かないのは、犯罪的と言ってもいいだろう。

また売る方の経営視点でも、無駄な働き方をして販管費を無駄にして欲しくはないし、無理やり買わせて、ネガティブな印象を持たれて長期的な関係が確立できないのは機会損失である。

<結論1>
見込顧客発掘のためには探してコンタクトしてもらうに限る。これはインバウンドマーケティングの根本的な考え方でもある。

<結論2>
飛び込みももちろん無意味ではない。社会の厳しさを知るための学習、ないしはプレゼンのブラッシュアップを行うトレーニングというメタ的な観点、ということになるが。

<結論3>
人脈営業(紹介)や飛び込みでしか見込み客が獲得できないなら、それは商材自体に欠陥があると考えるべきである。

<結論4>
経営は営業行為を消滅させるには、を第一義的に考えていくべきである。見込顧客にアプローチする部隊は別の名称で呼ばれるのが望ましい。必須ではないが。

参考記事:電話営業というものが理解できない。